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技術ブログ

産業用X線CT装置のご紹介

今回のブログでは㈱ニコン製のX線CT装置(225kV)につきましてご紹介をさせていただきます。

グループ会社でも複数台のX線CT装置を所有しておりますが、これまで観察が困難であった、樹脂と金属で構成された複合材料、炭素繊維やガラス繊維が含有された樹脂材料、ハレーションを起こしやすい金属材料などについて解像度の高い観察が可能となりました。

装置の仕様

【メーカー】:㈱ニコン
【型式】:XT H 225 ST
【詳細スペック】
・最大管電圧:225kV
・最大出力:225W
・X線焦点サイズ:3μm
・検出器:16inchフラットパネルディテクタ
・最大撮影範囲:φ240×H200mm
(※分割スキャンにより最大φ240×H760mmまで撮影可能)
・最大試料寸法:φ560×H845mm
・最大テーブル搭載質量:50kg

【ソフトウェア(VG STUDIO MAX)】
・座標計測
・欠陥・介在物解析
・繊維配向解析
・多孔質構造解析

装置の特長と用途

装置の特長

●管電圧を最大225kVまで上げることができるため、アルミ系材料で30mm、鉄系材料で10mmのX線透過能力があります。
●今まで軟X線を使用しなければ撮影が困難であったCFRP材料のような低コントラストのサンプルでも高分解能の観察が可能です。

●テーブルは特別仕様となっており50kgまでの重量物を載せて撮影を行うことが可能です。
●画像解析ソフトによりボイドの体積の算出や内部部品の寸法測定などの様々な解析が可能です。

装置の用途

  • 非破壊での故障解析
  • 組立部品の勘合部の隙間計測
  • 射出成形品のボイドの大きさ・分布の確認
  • 発泡成形品の発泡状態の確認
  • CFRPの炭素繊維の配向調査
  • モーターの巻線の状態確認
  • レーザ溶接品の凝固割れやポロシティの非破壊検査

総括

弊社ではレーザ加工・射出成形・3Dプリンタ造形を加工サービスとして提供しておりますが、このX線CT装置を加工品質の非破壊検査に使用しております。加工装置とX線CT装置が同じ建屋内にあるため、加工後の検査から加工条件へのフィードバックの流れを迅速に行うことができ短納期化を実現しています。

これまで特殊なX線CT装置やX線透過装置でしか観察することのできなかったサンプルも観察できる可能性がありますので、まずはトライ観察にて装置の実力をご確認ください。

こちらの情報は2024年4月3日時点の情報です。

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