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3Dスキャナとは

当社では3Dスキャナコンサルサービスとして3Dスキャナに関連した様々なサービスをご提供しておりますが、そもそも3Dスキャナとはどのような装置なのでしょうか。
3Dスキャナは何ができて、どのような用途で使用され、どのような種類があるのか、改めてご紹介させていただきます。

3Dスキャナの呼称・できること・用途

【3Dスキャナの様々な呼称】

対象物の形状を三次元的なデジタルデータとして取得できる工業用の測定機としての3Dスキャナには様々な呼称があります。
「3Dスキャナ」の他に「三次元スキャナ」「3Dデジタイザ」「三次元デジタイザ」「3D非接触測定機」「三次元非接触測定機」等の呼称があり、メーカー毎のこだわりが感じられます。

【3Dスキャナで何ができるのか】

3Dスキャナにはコピー機のスキャナのように色合いをデジタルデータとして保存できる機種もありますが、物体の三次元的な凹凸や寸法を点群データ(XYZ座標)として記録できる点が大きな特徴となります。
測定対象物に光もしくはレーザーを当てて、その模様や反射する時間の変化を読み取ることで表面形状を点群データとして取得します。点群データは面をつないだメッシュデータ(STLデータ等)に変換され、必要に応じて3DCADデータが作製されることもあります。

【3Dスキャナの用途】

これまでの3Dスキャナは製造業での利用が中心となっており、形状評価や寸法検査、レプリカ製作、図面の無い部品や金型の再製作(リバースエンジニアリング)等が主な用途でした。
しかし、近年、安価で高機能な3Dスキャナが増えてきたこともあり、建設現場の建造物・空間・環境の計測、文化財のデジタルアーカイブ、ゲームや映像制作用の3Dデータ取得のように様々な業界での利用が広がっています。

3Dスキャナの分類

【3Dスキャナの分類(装置構造)】

3Dスキャナを装置の構造で分類しますと、「カメラ式」「ハンディ式」「アーム式」「トラッカー式」「据置式」の5つに分けることができます。

①カメラ式

卓上型や据え置き型があり、安定した環境で高精度な測定ができるタイプの機種になります。
数µm〜数十µmの精度を実現する機種が多く、小型部品・金型・治工具の形状データを正確に取得できます。また、自動回転台やロボットアームとデータ解析ソフトを組み合わせることで自動測定の実施も可能です。

②アーム式

CMMアーム(多関節型三次元測定機)にスキャナが搭載された、高い精度と可搬性を兼ね備えたタイプの機種になります。
アームは三脚だけでなく定盤にも固定ができるため、小型~中型部品・治工具・金型をマーカー無しでスキャン・データ合成することが可能です。また、接触式プローブによるポイント測定にも対応しています。

③ハンディ式(手持ち式)

手持ちで取り回しが良く、自由度の高いタイプの機種になります。
精度は機種にって大きく異なりますが、中型〜大型部品・車両・設備を手軽にスキャンすることができるため製造業で最も普及しています。近年はワイヤレスタイプの機種も多くなっています。

④トラッカー式

トラッカーがスキャナの位置を把握することで、大きなワークでもマーカー無しでスキャン・データ合成を行うことができるタイプの機種になります。
トラッキングできる範囲は十数m~数十mで、大型部品・車両・大型設備の測定に適しています。

⑤据置式

三脚に固定されたスキャナが周囲360°を長距離&高速スキャンするタイプの機種になります。
数十m〜数百mの広範囲を一度にスキャンすることが可能で、建造物・空間・地形・環境の形状把握や変位監視に利用されています。建設・土木・測量の分野では標準的な計測機器となっています。

分類 測定対象物 特徴
カメラ式 小型部品・金型・治工具 安定した環境で非常に高精度なスキャン。大物には不向き。
アーム式 小型~中型部品・金型・治工具 マーカーレススキャン。接触式プローブでポイント測定も可能。
ハンディ式 中型〜大型部品・車両・設備 取り回しが良く現場で自由度の高いスキャンが可能。精度は機種によって様々。
トラッカー式 大型部品・車両・大型設備 マーカーレススキャン。大型ワークも高精度な測定が可能。
据置式 建造物・空間・地形・環境 周囲360°の長距離&高速スキャン。屋外の広範囲計測に最適。

【3Dスキャナの分類(測定原理)】

3Dスキャナを測定原理で分類しますと、「構造化光方式」「レーザーライン方式」「レーザー位相差方式」「レーザー飛行時間(TOF)方式」の4つに分けることができます。

①構造化光方式

縞模様や格子等のパターン光(構造化光)を対象物に投影し、その模様のゆがみをカメラで読み取って形状を3Dデータ化する方式になります。
回転台に対象物を載せて回すもしくはカメラ側を動かしてスキャンを繰り返すことで対象物全体の点群データを取得します。
カメラ式の3Dスキャナで広く採用されており、短時間で高精度な測定が可能です。

②レーザーライン方式

レーザーのライン光を対象物に照射し、表面の凹凸によって生じるラインの曲がりや途切れをカメラが捉え、その変化を三角測量の原理で距離へ換算する方式になります。
スキャナを動かしながら連続的にラインを読み取って対象物全体の点群データを生成します。レーザーの本数が多ければ多いほど測定スピードは速くなります。
アーム式・ハンディ式・トラッカー式等の3Dスキャナで採用されています。

③レーザー位相差方式

レーザー光を連続波として発射した波の位相と対象物で反射して戻ってきた波の位相を比較して生じる「位相のズレ」(=位相差)から、レーザーが往復する間に経過した時間を推定して対象物までの距離を計算する方式になります。
レーザーを無数の方向へ照射して距離計測を繰り返すことで対象物全体の点群データを取得することができます。
近〜中距離で高密度な点群が必要な場面に適しています。

④レーザー飛行時間(TOF)方式

レーザー光を対象物に照射して反射光が戻ってくるまでにかかった時間を測定して距離に換算する方式になります。
レーザーを無数の方向へ照射して距離計測を繰り返すことで対象物全体の点群データを取得することができます。
高速で広範囲を計測できるため屋外の測量や長距離の建造物の計測に適しています。

分類 測定原理 特徴
構造化光方式 パターン光を投影し、模様のゆがみをカメラで読み取って形状を計算。 非常に高精度な測定が可能。小型ワーク向け。
レーザーライン方式 レーザーのライン光を照射し、ラインの曲がりを三角測量で距離に換算。 比較的大きなワークも精度良く測定が可能。中型ワーク向け。
レーザー位相差方式 レーザーの発射波と反射波の位相差から往復時間を推定し、距離を計算。 近〜中距離で高密度な点群の取得が可能。大型ワーク向け。
レーザー飛行時間
(TOF)方式
反射したレーザーが戻るまでの時間を直接測定し、光速から距離を計算。 長距離・広範囲の計測に強い。屋外での測量や建造物向け。

まとめ

以上のように市場では様々な種類の3Dスキャナが出回っておりますが、機種のタイプによって得意とする対象物や測定精度、測定可能な距離等が異なります。そうした特徴を理解して目的と条件に合った最適な3Dスキャナを選択することで、高品質な3D形状データを効率的に取得することが可能となります。
弊社では様々なタイプの3Dスキャナを保有しておりますので、ご見学だけでも気軽にお越しください。
次回以降はそれぞれの3Dスキャナについてさらに詳しくご紹介していきます。

こちらの情報は2026年11月4日時点の情報です。

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