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3Dリバースエンジニアリングとは

前回のブログでは『リバースエンジニアリングとは』についてご説明をさせていただきましたが、今回のブログではその中で出てきましたハードウェア・リバースエンジニアングの『3Dリバースエンジニアリング』について詳しくご説明をさせていただきます。

『3Dリバースエンジニアリング』とは

『3Dリバースエンジニアリング』はハードウェア・リバースエンジニアリングの解析の一つで、「工業製品や金型等の現物について3Dスキャナ等の測定機で取得した形状データから3Dデジタルデータ化を行う技術」になります。

『3Dリバースエンジニアリング』の用途

3Dリバースエンジニアリングの具体的な用途は以下の通りです。

  • 製造元が倒産・廃業してしまった製品の復元
  • 正確な図面が無い古い治具の3D図面化
  • 保管費用の削減のための金型の3Dデジタルデータ化
  • モックアップ品や試作品の3Dデータ化
  • 他社製品のベンチマークのための3D形状データの取得
  • 自動車等の精密部品の寸法及び形状の検査

『3Dリバースエンジニアリング』の作業工程

3Dリバースエンジニアリングの作業は主に3つの工程から成り立っています。

工程 作業項目 作業内容
工程① 3D形状データの取得 3Dスキャナ等の測定機にて現物の3D形状データ(点群データ)を取得
工程② ポリゴンデータに変換 ノイズや不必要な部分を取り除いた点群データをポリゴン(メッシュ)データに変換
工程③ 3DCADデータの作製 ポリゴン(メッシュ)データをベースに3DCADデータを作製

『3Dリバースエンジニアリング』にかかる費用

3Dリバースエンジニアリングはゼロから設計を行う通常の3Dモデリングと比べて費用が高くなる傾向にあります。その理由は下記の通りです。

形状データからの3Dモデリング

形状データからの3Dモデリングは手作業で行われます。歪んだ面をきれいな曲面に補正したり、穴の位置やサイズ、板厚等を調整する必要があるため、正しい設計図面(工業用CADデータ)として再設計する作業には非常に時間がかかります。

工数がかかる要因としましては以下のような点が挙げられます。

  • 対象物の形状が複雑である
  • 曲面や有機的な形状がある
  • P.L(パーティングライン)付近の面ズレの補正
  • アンダーカットの確認
  • 歪み面の最適化

機械設計についての専門的な知識

3Dリバースエンジニアリングを行うためには、「何の目的で3Dデータを使用するのか」「部品として成立させるにはどのような形状であるべきか」といった機械設計についての知識が必要となります。作業者のレベルにもよりますが、作製してもらった3Dデータが使い物にならない場合もあります。

量産品のように図面通り&指示通りに作るのとは異なり、現物の形状から設計意図を読み解く能力が重要になります。

高額な専用機材・ソフトウェア

3Dリバースエンジニアリングを行うためには高精度な工業用3Dスキャナやハイスペックなパソコン、リバースエンジニアリング用のソフトウェア等が必要となり、初期投資で最低でも数百万円以上の費用がかかります。

さらに機器の校正やソフトウェアの保守契約等の固定費用が継続的に必要となります。

まとめ

3Dリバースエンジニアリングは手間と費用がかかりますが、「長年使用していた機械部品の替えが欲しいがCADデータがない」「競合他社製品の形状を解析して自社製品の設計の参考にしたい」等の要望を叶えてくれるものづくりに不可欠な技術になります。

世の中で使用されている製品には設計者の技術や思想がたくさん詰まっています。それらの良いところを応用して新たな価値を生み出すのが 3Dリバースエンジニアリングであり、偉大な先人達の知識や知恵を未来へと継承するための技術であると言えます。

こちらの情報は2026年10月8日時点の情報です。

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