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3Dプリンティング技術

2019.09.06

金属3Dプリンタの材料調査と造形物の密度測定

関連キーワード
3Dプリンタ
CCD
Metal X
VG STUDIO MAX
X線CT装置
デジタルマイクロスコープ
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金属
非破壊検査

 当社で導入しました金属3DプリンタのMetal X(Markforged社製)はフィラメント材料や造形物について不明な点が多いため、今回は材料に含まれる金属粒子の大きさと、造形物の密度について調査を行いました。

調査方法

材料の金属粒子径の測定

フィラメントから材料を削り出し、マイクロスコープにて金属粒子の観察・測長を実施。

造形物の密度の測定

アルキメデスの原理を利用したピクノメーター法による密度測定と、X線CT装置で撮影したデータからボイド率の算出を実施。

材料の金属粒子径の測定

デジタルマイクロスコープ
・メーカー:㈱キーエンス
・型式:VHX-6000

観察・測定結果
フィラメント材料に含まれる金属粒子の拡大写真は右下の通りとなります。
粒子サイズは最小でφ3μm程度、最大でφ6μm程度のものが確認できました。

レーザ焼結タイプの金属3Dプリンタとの比較
レーザ焼結タイプの金属3Dプリンタの金属粒子はφ50μm前後と言われますので、Metal Xの造形物の表面状態が比較的滑らかなのは粒子径の違いによるものと思われます。

 

 

造形物の密度の測定

X線CT装置
・メーカー:㈱ニコン
・型式:XT H 225 ST

・解析ソフト:VG STUDIO MAX

X線CT撮影データからのボイド率の算出
CT撮影データからボイド率を算出したところ5.85%となりましたので、造形物の内部密度は94.15%になります。

ピクノメーター法による比重測定
ピクノメーター法によって算出した密度は7.49g/cm3となりました。
JISにおけるSUS630の密度は7.78g/cm3ですので、その値と比較すると造形物の内部密度は96.27%になります。

 

装置メーカー公称の数値との比較
メーカーから公表されている造形物の内部密度は98%とされていますので、それよりも1.73%~2.85%低い値となりました。
(※ただし、使用したノズルの大きさや造形物の形状等により内部密度は前後すると思われます。)

まとめ

Markforged製のMetal Xの造形物につきましては、内部密度がメーカーの公称値よりも実測値の方が低いとはいえ、フィラメント材料に含まれる金属粒子が非常に小さく(φ3~6μm程度)、レーザ焼結タイプの金属3Dプリンタよりも内部密度が高いと言われています。
ただ、レーザ焼結タイプの金属3Dプリンタの造形物の調査を行ったことがありませんので、サンプルが手に入りましたら同様の調査を行ってみようと思います。

このように当社では3D造形だけでなく造形物についての様々な評価を行うことも可能ですので、3Dプリンタの活用方法や評価方法等についてご興味のある方はお気軽にご相談ください。

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